1日15分でストレスから解放される「自律訓練法」

自己暗示をかけながら心と身体の緊張をはぐしていく訓練

人間の内臓の諸器官は、意志ではなく自律神経によって自動的に働いている。自律神経には交感神経と副交感神経があり、ストレスが加わると交感神経が作用して緊張が高まり、興奮する。その後、副交感神経がなだめ役となって全身を弛緩、鎮静させる。この公式が崩れるとストレスがガンをも含めた病気を引き起こすことになるのです。
それを予防する日常生活の中の有力な手段として『自律訓練法』がある。自己暗示をかけながら、心と身体の緊張をほぐしていく訓練で、1905年、ドイツの精神医学者ヨハネス・H・シュルツ教授によって創始された心理学的、生理学的治療法である。自律訓練法はまず環境作り。
外部からの刺激を少なくし、静かな部屋で多少暗いほうがいい。波の音や森の音といった環境音楽が流れていると、よ甥リラクゼーションにはいい環境といえる。服装は、リラックスできるもの。基本姿勢はいくつかあるが、今回はイス姿勢。イスに深く腰掛け、両足をきちんと床につけ、両膝の間は握りこぶしひとつぐらいあけ、両腕は手のひらを下にして膝に置き、指は軽く開く。その姿勢で肩に力を入れて上にあげ、次の瞬間に力を抜いてストンと肩を落とす。
頭は軽く前に倒しながら口はポカンと力を入れない状態がベスト。
次に軽く目を閉じ、自律訓練法に入っていく。この公式練習は6つに分かれているが、その1つを終えるときには、必ず次の解除動作を。
両手をゆっくり握り、またゆっくり開く。これを2~3回連続して行う。
両肘の屈伸運動を2~3回連続して行う。
大きく背伸びをしながら2〜3回深呼吸を繰り返して、静かに目をあける。

これを覚えて第1公式(四肢垂感訓練) に。気持ちが落ち着いたところで、まず利き腕の練習から。「右腕が重たい」と心の中で静かにゆっくり繰り返す。右腕を重くしようと思うのではなく、右腕が重く感じられるようになるまで待つ。次に左腕、右足、左足と順に垂感を得ていき、第1公式の最後は「両腕、両脚がとても重い」と繰り返す。そして、解除動作。このあと、温感訓練、心臓調整訓練、呼吸調整訓練、腹部温感訓練、額の冷感訓練があるが、まずは垂感訓練をマスターすることが大事。解除を忘れずに行わないと、逆にボーッとして身体や頭が動かなくなるので要注意。
「練習時間帯は、目覚めたとき、朝食後、暮後、夕食後、就寝前などが好ましいですね。毎日3回。1回が3~5分は必要とされています。

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