なぜ、高血糖になると血管内皮が傷つけられてしまうのでしょうか?これはいくつかの原因がありますが、もっとも大きいのは酸化ストレスの増加です。
酸化ストレスとは、体内の酸化反応と抗酸化反応のバランスが崩れ、酸化反応が勝ってしまう状態のことです。
高血糖、喫煙、活性酸素などが酸化ストレスを増大させます。そして酸化ストレスが増加すると、それまで弛緩・収縮を繰り返していた血管内皮機能の働きが悪くなり、動脈硬化や心筋梗塞などのリスクとなります。
2つめはAGE(終末糖化産物)が形成されるためです。AGEというのは、たんぱく質と糖が結びついた物質で、糖尿病の合併症を引き起こす重大な原因の1つです。過剰な血糖は、糖化反応によって血管内のコラーゲンなどさまざまなたんぱく質に付着します。
付着した糖の一部はアマドリ化合物(変性ブドウ糖)となり、これがさらに糖と結合してできるのがAGEです。AGEがたまると血管内皮細胞に障害を起こします。
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