水の働きで濃い血液を薄めると、糖尿病疾患者にとって不可欠なインスリンのバランスが次第に整う
生活習慣病予防と水の関係には非常に深い関係性があります。
生活習慣病というとすぐに思いつくのは、高血圧、脂質異常症、糖尿病ですが、
「糖尿病」は、血糖値が高い状態が続く病気です。
ある程度進行しないと自覚症状が現れないため、早期のうちは糖尿病に気づかない人もたくさんもいます。また、治療の段階に入っても特に痛みなどは生じないので放置してしまう人もいて合併症がでた頃に再度、病院を訪れても手遅れの状態になっているケースが多いのです。
ブドウ糖濃度が上がり、高血糖状態になるのは体内のインスリンという物質の作用が低下したことが原因です。食物は胃で消化され、小腸を通り、血管から吸収され血糖となります。この血糖に的確に反応し、細胞内に取り組んで有効利用しようとするホルモンがインスリンです。
大事なインスリンの働きが鈍くなると糖尿病が起こりやすくなります。
遺伝子的な要因を別にして、食生活や生活習慣によってインスリンが酷使され、本来の仕事が十分にできなくなる可能性として、血液濃度が濃くなっている(いわゆる血液のドロドロ)状態になっています。
カロリーゼロのプレーンの水を十分に補給する
それを解消するためにまず、手軽な方法として水を飲むということが非常に有効になります。糖尿病の症状のひとつに、喉が渇きやすく、水を頻繁に飲むという行為があるのは体の防衛反応でもあるのです。
この場合、水を飲んでいいのですが、もちろんミネラルウォーターや水道水でいいのですが、条件は、ノンカロリーであることがとても大切なポイントです。
つまり、ジュースや炭酸飲料水などはNGです。「糖尿病予防を考え、血液をサラサラに保つために水分を摂るのであれば、ノンカロリーであるプレーン水を選ぶのがベストです。
さらに水分を補給する際、体に吸収されやすいからとか、汗をたくさんかいたからなどの理由で電解質を含んだスポーツドリンク系のものを飲むのは、糖尿病、あるいはそのおそれのある人(予備軍)にとっては危険です。
電解質などが含まれたドリンクには糖分も含まれています。そのため体の中で食事同様にインスリンが働かなければいけない状態が起きます。ごくたまにスポーツドリンクを飲む場合には問題ないかもしれませんが、それが習慣になった場合には、インスリン抵抗性に陥り、糖尿病を促進させてしまう可能性もあるのです。
インスリン抵抗性というのは、体内にインスリンがそれなりにあったとしても、それを上回る過度な食事や糖分を含んだ飲料水の摂取によってインスリンが機能しにくい状態になることです。また、運動不足によってもインスリン抵抗性を引き起こします。インスリン抵抗性に陥ると、高血糖状態が生じ、糖尿病になる可能性があるのです。
また、血糖が高い体は、血糖値が170 mg/dlを超えた段階で、腎臓がそれ以上の糖は不要だという判断を下し、排出します。これが尿糖になるのですが、体本来の水も取り込んでしまいます。そのために糖尿病の人は多尿になり、健康な人よりも水分が外に排出されやすい状態となるわけです。ですから、血液が濃くなる可能性も高く、水分補給をマメにして、血液をサラサラに保つことは予防法としてとても有効な方法なのです。
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