高中性脂肪血症になりやすい食品に注意

吸収がはやく脂肪になりやすい砂糖と果物

血液中の中性脂肪が高い人や肥満の人は、中牲脂肪になりやすい食品を好んで食べる傾向にあるといわれます。中性脂肪の材料になるのは主に糖質ですが、そのなかでも気をつけたいのが、砂糖と果物です。
砂糖は二糖類という種類の糖質です。ご飯などの多糖類と比べて、短時間で分解・吸収される特徴があります。そのため、たくさんとると血液中のブドウ糖が増加しやすいため、インスリンの分泌が活発になります。インスリンは中性脂肪の合成を促進するので、体内の中性脂肪が増えやすくなります。
果物は、野菜の親戚のようなイメージがあり、中性脂肪の材料になるといってもピンとこないかもしれません。果物に含まれる糖質は果糖といって、ブドウ糖の2倍以上の甘さがあります。果糖は単糖類で、やはり吸収されるのがはやく、中性脂肪の合成を促進します。中性脂肪値が高い人は要注意の食品です。

アルコールは肝臓での中性脂肪の合成を促進する

中性脂肪値が高い人のなかには、あきらかにアルコールが原因になっているケースがあります。男性に多く、節酒や禁酒をすると中性脂肪の数値が下がるので判断がつきます。
これは、アルコールには肝臓での中性脂肪の合成を促進する作用や、中性脂肪を含むリボたんばく(VLDL) の代謝を抑制する作用があるからです。また、アルコールを飲むと食欲が出たり、脂肪分の多いつまみを多食することになり、摂取エネルギーの増加や栄養バランスのくずれをもたらす原因ともなります。
アルコールは適量にとどめ、高中性脂肪血症の人は、できるだけ禁酒・節酒に努める必要があります。