高中性脂肪血症の原因は「食べ過ぎ!」「飲み過ぎ!」

生活習慣・食習慣がすべてといってもよい

動脈硬化の原因となり、心筋梗塞や脳梗塞などのこわい合併症を引き起こす高中性脂肪血症。では、高中性脂肪血症の原因は何なのでしょう。主な原因は次の3 つです。

  1. 血液中の脂肪値を上昇させるような生活習慣
  2. 糖尿病や肥満、時に腎臓病、肝臓病などの高中性脂肪血症を二次的に生じる病気
  3. 遺伝的な素因

このなかで、いちばん多いのが1のケースです。問題となる生活習慣は、何といっても「食べすぎ」「飲みすぎ」と「運動不足」です。

供給が多く消費が少ないから余ってしまうという当然の結果

摂取エネルギーをとりすぎると、体内では余った分から中性脂肪がつくられてしましまいます。それに運動不足が重なると、中性脂肪がエネルギーとして十分に消費されず、ますます体内に中性脂肪がダブつきます。その結果、血液中の中性脂肪が増え、かつ脂肪細胞に中性脂肪が蓄積されることになります。こうした生活習慣の人は、概して肥満の傾向にあります。

特にアルコール、砂糖、果物のとりすぎに注意

体内で中性脂肪になりやすい食品は、糖質です。中性脂肪というと、脂肪の多い食品と考えがちですが、体内の中性脂肪はほとんどが糖質を材料につくられています。糖質のなかでも、砂糖や果物に含まれる果糖は中性脂肪になりやすく、とりすぎに要注意です。また、アルコールをとりすぎると血液中の中性脂肪値が高くなりがちです。

やせていても高脂血症

検診などであきらかにやせているのに高脂血症と診断される人がいます。こういう人は血液中の脂質が高くなりやすい体質(遺伝的要素)を親から受け継ぎ、食べ過ぎや飲酒をきっかけに発症したケースです。
また遺伝的要素が強いと食習慣上の問題がなくても高脂血症を発症することがあります。
これらの人は適切な治療をしないと子供のころから脂質が高く、動脈硬化を起こしやすく、20~30代で心筋梗塞を引き起こします。
家族に高脂血症や心臓病の人がいる場合には早めに調べた方がいいでしょう。

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