動脈硬化で亡くなる人はガンで亡くなる人を上回る
高中性脂肪血症などの高脂血症が主原因となる粥状(アテローム性) 動脈硬化は、心臓の冠状動脈、内頚動脈、椎骨脳底動脈、脳動脈といった太い血管ほど発生しやすいのが特徴です。冠状動脈にアテロームができ、血管が狭窄し、さらにふさがってしまうと狭心症や心筋梗塞が起こります。
脳動脈に発生すれば脳梗塞が起こります。日本では、ガンで亡くなる人がいちばん多いのですが、動脈硬化が主な原因となる心臓病と脳血管障害で亡くなる人を合計すると、ガンを上まわります。こうした命にかかわるさまざまな病気、動脈硬化の最大の危険因子、それが高脂血症です。
糖尿病や高血圧を合併すると危険度が増す
高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧といった生活習慣病の特徴は、それぞれの病気の危険因子に共通したものが多く、1つの病気が次々とほかの病気を合併していくことです。高脂血症に高血圧や糖尿病が合併していると、高い血圧や血糖によって血管壁がいっそう傷つきやすくなり、動脈硬化に拍車がかかります。合併症が複数になると、1つ1つの病気は軽症でも、動脈硬化の危険度が指数画数的に上昇します。ちなみに、高脂血症、高血圧、糖尿病、肥満を合併していると、心筋梗塞などの危険は一気に高くなります。そのため、これらの併発を「死の四重奏」と呼んでいるほどです。
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