鍼灸で免疫機能が上昇し、神経の緊張が壌和される
アメリカ国立衛生研究所(NIH) がハリ治療の有効性を認め、さらに支持する発表を行ったためアメリカではにわかにハリ治療が脚光を集め始めている。注目された報告は、ハリ治療がガンの化学療法、手術時の麻酔、歯科治療の後などの痛みを抑える効果と、妊娠時のつわりを抑える効果がはっきり証明できる、というもの。さらに、副作用のないことも強調されたのだ。
西洋医学史上画期的なこの判断に、西洋医学を鍼灸と結びつけたクリニックの院長は、もろ手を挙げて歓迎する。事実、歯科の無痛治療にはハリ治療が日本では用いられているが、「効果はそれだけではない! 」と、院長は強調。そして、続ける。「特に有効な病気は狭心症、心筋梗塞、膵ガン、胆管ガン、肝臓ガン、肺ガン、糖尿病、頭痛、アレルギー性鼻炎、めまい、腰痛、生理痛、肩こり、疲労回復など、枚挙にいとまがありません」
院長のもとに、膵ガンの男性患者が鍼灸治療に通っている。末期ガンのために手術不可能、「余命3ヶ月」と告知された患者は、1週間に3回、鍼灸治療を受け1ヶ月も続けると痛みから解放され、今では海外旅行や温泉旅行を楽しみ、すでに半年が経過した。「症状はよくなっています」という察院長が行っている鍼灸は、西洋医学の神経解剖学をベースに360個から2000個のツボを徹底検証してツボを10数個にまとめた。その結果、ほとんどの病気の根源は背中にあることがわかったという。「第3~第7胸椎の周りは胃、十二指腸、肝、胆、膵の病変が多く、第7~第12胸椎の間は肝、肺、腎の病変が多い。だから、背中を中心に鍼灸を行えば70% の病変は抑えられます」鍼を刺す場所は粒子といってたんばく質や脂肪体などが凝縮した部分。状態によって挿鍼度合を調整し、鍼の最も手元でもぐさを燃やし、灸をする。燃えている部分は700度はあるが、身体につたわる部分は42~43度。結果、免疫機能が上昇し、神経の緊張が緩和され、細胞は活性化され病気が回復に向かうようだ。つまり、細胞を活性化し、神経の不調和を取り除いてくれるといっていいだろう。「悪い部分のある人は週に3 回くらいを3週間程度続ければ回復します。健康維持、ガンになりにくい身体をつくるためならば、月に1 回程度です」と。
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