市販の頭痛薬に頼り切りの人は「薬物乱用頭痛」で症状が悪化する可能性も

1ヶ月に10日以上服用する人は要注意

最近、特に患者さんが急増しているのが薬物乱用頭痛です。これは、市販薬や病医院で処方された薬を必要以上に連続して服用した結果、もともと持っていた頭痛を感化させ薬を手放せなくなってしまうタイプをいいます。
薬物乱用頭痛は、まず頭が痛くなって鎮痛薬を服用するところから始まります。薬が切れると南痛が再発するので、また鎮痛薬で南痛を抑えようとします。これを何年もくり返すうちに、痛みに敏感になり、薬が効く時間も短縮するために服用回数が増えていきます。

こうして薬物乱用の悪循環から抜け出せなくなってしまうのです。薬物乱用頭痛になると多くの場合は、朝早くから顔が痛みだすため、目が覚めたらすぐ鎮痛薬を飲むようになります。朝昼晩に鎮痛薬を飲むという人も少なくありません。

薬物乱用顛痛の患者さんには、もともと頭痛が緊張型頭痛の人もいますが、圧倒的に多いのは片頭痛の人です。片顔痛が起こっている最中は、脳は興奮状態にあります。そのときに鎮痛薬を飲めば痛みが一時的に抑えられますが、脳の深部に興奮状態が残ってしまいます。
やがて脳は徐々に興奮しやすくなり、過敏に痛みを感じ取るようになります。光や音にも過剰に反応するようになり毎回、頭痛のたびに、吐いて寝込んでしまうようになるのです。頻繁に起こる強い痛みなどの症状を恐れるあまり、片顔痛の人は鎮痛薬への依存が高まりやすく、服用回数や量がどんどん増えていきます。中には、数種類の鎮痛薬や、鎮痛葉の代わりに風邪薬を常用している人もいます。

頭痛の専門医は通常、鎮痛薬を1ヶ月に15日以上飲んでいる場合に薬物乱用頭痛と診断します。しかし、1ヶ月に10日以上飲んでいれば、すでに薬物乱用頭痛を招きやすい状態にあるので要注意です。

血圧があがりやすい

薬物乱用頭痛に関して、いくつかの注意点があります。

  1. 精神が不安定になりやすい
    鎮痛剤を多用すると、痛みへの不安から薬への依存がさらに高まります。その結果、ウツ状態やパニック障害(強い不安感を主な症状とする病気)を招く人もいます。
  2. 高血圧のリスク
    片頭痛は、もともと低血圧の人に多く見られる症状です。ところが、鎮痛薬を20年以上飲みつづけると、その作用で血管拡張物質の働きが抑えられるため、脳血管の動脈硬化(血管の老化)が進み、高血圧になりやすいことが欧米の研究で明らかになっています。
  3. ヘリコバクター・ピロリ感染のリスクか高まる
    ヘリコバクター・ピロリは胃潰瘍や胃ガンの引き金になるとされる細菌(ピロリ菌ともいう)ですが、片頭痛の人に感染者が多いといわれます。その理由として、海外では鎮痛薬の乱用による胃粘膜の損傷が指摘されています。
  4. 鎮痛剤の選び方薬への依存は、多くの鎮痛薬に含まれる無水カフェインの影響が大きいといえます。そこで、無水カフェインを含まない薬や単一成分の薬がおすすめです。アセトアミノフェン、アスピリン、イブプロフェンなど単一成分の薬が市販されています。
    こちらに薬品名に含まれる成分が紹介されています。
    なお従来、病医院で片面痛の治療によく使われるエルゴタミン製剤も、連続的に服用すると薬物乱用薗痛を招きやすいので要注意です。いずれにしろ薬物乱用顔痛を防ぐためには、鎮痛薬の服用を極力控えることが肝心。鎮痛薬に頼りきりになる前に、一頗痛専門医を受診するこちが肝心。頭痛専門医の受診が大事。