目の奥をえぐられるように痛み、涙や鼻水もでれば「群発頭痛」

3種類の頭痛の中で一番ツライ

群発頭痛のように、ある一定の期問に集中して激しい頭痛が起これば、群発頭痛が疑われます。群発頭痛(群発頭痛の詳細はこちら)は、片頭痛や緊張型頚痛に比べて知名度は低く、患者さんの数もそう多くはありません。しかし、痛みの強さは頭痛の中でも最大級。
患者さんの中には、「目の奥をまるで錐でえぐられるような激痛」とその症状を訴える人もいるくらいです。片頭痛女性に多いのに対し、群発頭痛は圧倒的に男性に多く、それも比較的若い世に起こりやすいといえます。
痛むところは主に、日の奥や日の周辺、こめかみから耳にかけての部位で、一般的には片側(右または左) に起こります。痛みに伴う症状としては、痛みの出ているほうの目が充血したり、涙が出たり、鼻水が流れ出たりします。
顔面に痛みが出ることから、よく三叉神経痛(脳から枝分かれして顔面に分布する三叉神経の神経痛)と問違われます。
しかし、三叉神経痛では顔の表面のほうが痛みまが、群発頭痛の痛みは目の奥のほうに出ます。

群発頭痛の大きな特徴は、人によって痛みなどの発作の起こる時期(群発期という)や時問帝がほぼ決まっているということです。発作が現れない時期(非群発期または寛解期という) には、頭痛は一切起こりません。発作が起こりやすい時期は季節の変わりめなどで、春や秋などの同じ季節(真夏や冬は少ない)に、1 年にl~2回の割合で起こる人が多いようです。いったん発作が起こると、1週間から長場合は3ヶ月以上も、毎日のように痛みます。
そして、l日に1~2回、ほぼ決まった時間滞に1~2時問ほど痛みつづけます。特に、就寝前や明け方に痛みの出る人が多いといえます。

群発顔痛を招きやすい人は若い世代の男性です。さらに、理由はよくわかりませんが、男女を問わず身長が高い人、血圧が低い人などに多く見られるほか、責任感の強い人に多いとされます。なお、群発時期には、飲酒をすると必ず痛みを起こすので要注意です。

生活リズムの乱れに注意

群発頭痛の原因は、まだ完全には明らかにされていません。しかし、目のすぐ後ろをな走る内頚動脈という血管が拡張して炎症を起こし、痛みが生じることはわかっています。そして有力説によれば、一定の期問に起こる規則性から、体内時計(脳の視床下部が担う1日の体のリズムを作る働き) の乱れで血管が拡張すると推測されています。
体内時計の乱れは、内頸動脈のまわりにある三叉神経に伝わり、こから神経に炎症をもたらす物質が出ます。そうして内頚動脈が拡張し、炎症や痛みが起こると考えられているのです。

目の充血や涙、鼻水を伴うことについては、内頚動脈を囲む自律神経が刺激されて、そこから異常な命令が出ることによって起こるという説もあります。では、群発頭痛の対処法をあげておきましょう。

頭痛の発作が起こる15~10分前に、目がかすむ、首すじが張る、頭がボーッとするなど、なんらかの前ぶれの症状が現れます。このような前ぶれを素早く察知することが重要です。
前ぶれが現れたときや頭痛の出始めには、片頭痛の治療薬として用いられるトリプタン製剤も有効ですが、これは効いてくるのに1時問ほどかかります。痛みは1時問程度で治まる人も多いので、厳密にいえば間に合わない場合もあります。

錠剤でうまくいかないときには、トリプタンの点鼻薬や注射に切り替えるといいでしょう。そのほか、頭痛を出にくくする予防薬として、ワソランというカルシウム括抗剤や、躁ウツ病に用いるリノマスがあります。群発頭痛の発作が起こったときには、手を握りしめ、全身にグッと力を込めて耐えているという人がほとんど。残念ながら、家庭での応急措置として有効な方法はないのです。