不安障害の不安を解消、軽減するための自律神経訓練法

不安障害には

のとおり3つの症状がありますが、「自律訓練法」は、不安や緊張を取り除き、心身の安定を図るための「リラクセーション法」の1つで、不安障害を解消するひとつの方法でもあります。いったん自律訓練法を習得できれば、場所や時間を問わず、リラックス状態を得ることができます。

自律訓練法

人の体には、心と体を安定した状態に保つ「恒常性(ホメオスターシス)」が働いています。しかし、緊張や不安が長く続くと、この機能が正常に働かなくなります。心と体の両方に働きかけて自律神経のバランスを整え、心身の安定を図り、自然治癒力を高めるのが「自律訓練法」です。
緊張による不眠に悩む人にもこの自律訓練法を実施するとよく眠れるようになり不眠が解消されます。

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自律訓練法の効果

自律訓練法はいったん習得すれば、いつでもどこでも手軽に行えます。症状が改善されるだけでなく、「パニック障害」などの発作が現れそうなときに行えば、自分で発作を未然に防ぐことも可能です。また、緊張によって上昇した血圧や呼吸数、心拍数などをコントロールすることができます。一時的に不安定になってしまった心身の状態をすぐにもどすことができれば症状をおきなくてすむかもしれません。
また、薬物療法を受けている人は、自律訓練法を併用することで、薬を減らしたり、やめられるケースもあります。自律訓練法は、不安障害などがない人にとっても、心の健康維持やストレス予防、集中力アップなどの効果が期待できるため、最近では、多くの企業や学校教育の場でも活用されています。

自律訓練法の注意点

「糖尿病や消化器系の病気、呼吸器系の病気」のある人や、心臓に何らかの症状がある人は、病気に影響を及ぼすことがあるので、事前に医師に相談してください。また、「重度のうつ病」や「急性期の統合失調症」の場合は、自律訓練法を行うことは避けたほうがよいでしょう。

治療の一環として実施する場合

不安障害などの治療の一環として行う場合は、取り入れる時機を考える必要があります。タイミングよく導入すると、症状が改善し、状態の安定につながります。臨床心理士や医師の指導のもと、正しい方法で行うのが原則です。

気持を落ち着かせて6つの「標準公式」を行う

静かな環境で気持を落ち着かせる

自律訓練法には、3種類の基本姿勢があります。最初はリラックスしやすいあお向けの姿勢で練習を始め、慣れてきたらいすに座って練習すると、いろいろな場面で応用できます。練習は、音や光の刺激が少ない環境で行います。ベルトや下着などの体を締め付けるもの、眼鏡や腕時計は外しておきます。まずは軽く目を閉じて、ゆっくり腹式呼吸をします。「背景公式」として〝気持が落ち着いている″ と心の中で唱えながら、その状態を感じ取ります。気持が落ち着いたら、目を閉じたまま、6つの「標準公式」を行っていきます

  1. 「両腕・両脚が重たい」
    最初は感覚をつかみやすい利き腕から、その重たさを感じていきます。反対側の腕、両脚と、順番に重たさを感じ取っていきます。
  2. 「両腕・両脚が温かい」
    1と同じように、利き腕、反対側の腕、両脚という順番で、温かさを感じていきます。
  3. 「心臓が静かに規則正しく動いている」
    心臓に意識を向けると逆にドキドキしてしまうので、「心臓が楽にスムーズに動いている」ことに気づくようにします。
  4. 「自然に楽に呼吸をしている」
    注意を向けすぎず、「そう言われてみれば、呼吸が楽だ」という程度に感じるのがポイントです。
  5. 「額が心地よく涼しい」
    1~を6行うと、心理的な安静が保たれ、体全体がリラックスして、意識が少し低下した状態になります。第6は、意識の状態に覚醒をもたらすためのものです。6つの標準公式をひととおり終えたら、「消去動作」を行います。標準公式の一部しか行わない場合も、練習を終えるときには消去動作を行ってください。

マスターのポイント

自律訓練法を習得するポイントは、あくまでも受動的に意識を集中させて、「何となく感じる」ことです。能動的に注意を向けて「重たくなれ」「温かくなれ」などと念じてはいけません。どうしても感じがうまく伝わってこないときは、訓練の仕方に誤りがないか確認します。実感をつかもうとして長く行うと、逆に緊張感が高まります。途中で不安や緊張感が強くなった場合は、消去動作をし、時間をおいて練習してみましょう。6つを行うのににかかる時間は5分程度です。そのつど消去動作を行いながら、3度繰り返します。これを1回と数えます。1日に2~3回行うのが理想的です。大体3ヶ月ほどで習得できる人が多いようです。

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水溶性低分子キトサンの効用に関して、うつ、キレる、情緒不安定など、精神疾患における水溶性低分子キトサンの効用という内容で学会で発表済です。

特有のこだわりが強すぎる「強迫性障害」

「強迫性障害」は、不安障害の中の1つです。強いこだわりにとらわれて不安になり、不安を打ち消すために、さまざまな行為をせずにはいられなくなります。強迫性障害が重症化すると、今まで普通にしていたことができなくなり、家庭生活や社会生活に多大な影響を及ぼします。

強すぎるこだわりから同じ行動を繰り返してしまう

「強迫性障害」とは、ある特定の考えや衝動、イメージがわき起こり、それを打ち消すためにさまざまな行為をしてしまう病気です。例えば、外出時に家の鍵をかけ忘れたのではないかと思って、何度も家に戻って確認してしまいます。この「鍵をかけ忘れたかもしれない」という考えを「強迫観念」、何度も家に戻って確認る行為を「強迫行為」といいます。さまざまな調査結果から、生涯のうちに一度でも強迫性障害を経験する人は、人口の2%程度と考えられています。「うつ病」を併発することも多く、患者さんの生活に大きな支障を来しやすい病気です。

強迫性障害の症状

  • 不潔
  • 「ドアのノブやつり革に触れると他人の汚れがついてしまう」「公園や駅のベンチはばい菌で汚れていて、座ると病気に感染するかもしれない」など、不潔なことを極度に恐れます。
  • 確認
    「電気やガスを消し忘れたかもしれない」「忘れ物をしているかもしれない」など、不安になって何度も確認をします。
  • 加害
    「隣に居合わせた人をナイフで刺してしまうかもしれない」「自動車で誰かをひいてしまったのでは」どと思い悩みます。
  • 対称・正確性
    「右手を使ったから今度は左手を使わなければ」「家に入るときは決まったほうの足で踏み出さなければ」など、左右対称であることや、規則性などに強くこだわります。
  • ためこみ
    「いつか必要になるときがあるかもしれない」と、不要なものや壊れたものを、捨てられずにため込みます。

強迫行為をすることで悪循環に

強迫観念に似た考えが浮かぶことは、誰にでもあります。例えば「玄関の鍵をかけ忘れたような気がする。泥棒に入られたかもしれない」というようなもので、これを「侵入思考」といいます。ただ、侵入思考が出てきても、多くの人は「いつも鍵はかけている、きっと大丈夫だろう」などと考え直して、問題は生じません。ところが、侵入思考を誤って過大評価し、重大視してしまうと、不安が高まります。そして、自分でも不合理なことだとわかっているのですが、その不安に対処するため、強迫行為を行うことになります。
強迫行為を行うと一時的に不安が和らぎますが、その侵入思考に対するこだわりが強くなり、同じようなタイプの侵入思考が出やすくなってしまいます。そして、再び侵入思考が出てきたときには、強迫行為をしないと不安が治まらなくなってしまいます。強迫性障害が重症化すると、生活の範囲が狭くなるため、強迫症状にわずらわされない健康な生活が減り、ますます症状が悪化しがちです。

診断

強迫性障害が疑われる場合は、精神科などの専門医を受診します。強迫性障害は、診断基準に従って診断されます。強迫観念が不合理であることは、本人も理解しています。わかっていながら、その考えから離れられないのです。

診断基準

  1. この1ヶ月間に、繰り返し生じる考えや衝動、イメージ(無駄で不愉快で、無理やり侵入してくる、または苦痛を引き起こすようなもの) に悩まされましたか?
  2. 1が「いいえ」→4へ

  3. そのような考えはいくら無視しようとしたり取り払おうとしても必ずあなたの中にわき上がってきましたか?
  4. れらの強迫的な考えは、自分自身の心から生まれたもので、外部から強いられたものではないと思いますか?
  5. 3または4が「いいえ」→強迫性障害ではない

  6. この1ヶ月間に、何度も何度も繰り返して行い、そうすることをやめられないことがありましたか?(例:過剰な手洗いや掃除、何度も数え直したり確認したりするなど)
  7. これらの強迫的な考えや強迫的な行為は、行きすぎている、またはばかばかしいと思いましたか?
  8. これらの強迫的な考えか、強迫的な行為のどちらか、あるいは両方によって、通常の生活や職務、通常の社会的活動、他者との人間関係が明らかに障害されましたか? または、これらの考えや行為のために、1日に1時間以上費やしましたか?
  9. 6が「はい」→強迫性障害

治療

まず「薬物療法」が行われ、それで十分な効果が得られない場合は、「認知行動療法」が行われます。2つの治療法を併用する場合もあります。

  • 薬物療法
    第一選択薬は抗うつ薬の「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬) で、6~7割の患者さんに効果があるといわれています。SSRIで効果が得られない場合には、「三環系抗うつ薬」などが用いられます。
  • 認知行動療法
    本人が不安に思う事柄を一覧にして、それぞれの場面について、どのように認知しているかを医師に話してもらいます。それをもとに、考え方のゆがみを修正していきます。次に、不安を生じる場面で、強迫行為を行わずに我慢する「行動療法」を行います。
    例えば、不潔と思っているものに触れ、不安が小さくなるまで触り続けます。そして、触ったあとも手を洗うのを我慢し、普通に生活します。このような行動療法を「曝露反応妨害法」といいます。不安を生じる状況で、強迫行為という反応を起こさずに我慢することで、患者さんが徐々に自信をもつことができます。医療機関だけでなく、「ホームワーク」として自宅でも行います。

本人は、自分の強迫行為に周囲の人を付き合わせようとすることがあります。周囲の人が付き合ってしまうと、本人の強迫観念がより強固になつてしまいます。病気のことを理解し、巻き込まれすぎないようにすることが大事です。

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人前に出ると極度に緊張してしまう「社会不安障害」

「社会不安障害」は、人前で何かをしたり、誰かとコミュニケーションをとるような状況に強い不安や恐怖を抱き、結果として日常生活に支障を来してしまう病気です。「性格だから仕方ない…」と片づけられがちですが、最近は、適切な「薬物療法」や「認知行動療法」で、症状を改善することが可能になっています。

周囲からの評価や噂に極度の緊張や不安感がある

社会不安障害(社会恐怖)」は、注目を浴びるような行動に強い不安や恐怖を感じる病気です。周囲の人から悪い評価を受けるかもしれないと強い恐怖や不安感を感じ、発汗や震えなどの身体症状もしばしば伴います。そのために、そうした場面を避けるようになり、日常生活に支障を来しがちです。
社会不安障害があると、学校や職場などのさまざまな社会生活において不安を感じるようになります。そのため、引きこもりになつたり、「うつ病」や「アルコール依存症」を併発するケースもあります。日本では、従来から「対人恐怖」が知られていますが、社会不安障害は、対人恐怖と共通する点の多い病気です。さまざまな調査結果から、人口の約1割の人が、生涯に一度は社会不安障害を経験するという報告があります。

対人恐怖症の症状、原因、治療についてはこちら

社会不安障害で感じる恐怖

社会不安障害で感じる恐怖は、「不安を引き起こす状況」に対する恐怖や「不安によって体に現れる症状」に対する恐怖などによって分類されます。主なものは次のとおりです。

  • 視線恐怖
    他人に見つめられることを恐れます。
  • 赤面恐怖
    人前で顔が赤くなつたり、顔がほてることを恐れます。
  • スピーチ恐怖
    人前でスピーチをしたり、発言することを恐れます。
  • 電話恐怖
    電話で応対することを恐れます。
  • 会食恐怖
    人前で食事をすることを恐れます。
  • 震え恐怖
    人前で手や声が震えることを恐れます。特に、人前で文字を書くときに手が震えることを恐れるのを「書痙」といいます。
  • 自己視線恐怖
    自分の視線が人に不快感を与えているのではないかと思い、人と視線が合う状況を恐れます。社会不安障害で感じる恐怖には、このほかにも数多くの種類があります。自分の感じている恐怖や不安が行きすぎたものであることはわかっています。しかし、そう理解していても、恐怖や不安を抑えることができないのです。

社会不安障害の診断基準4項目

  1. この1ヶ月間に、人から見られたり、注目を浴びたりすることに恐怖や戸惑いを感じたり、恥をかきそうな状況に恐怖感や不安感を感じましたか?
  2. その恐怖は、自分でも怖がりすぎているとか、常軌を逸していると感じていますか?
  3. その状況は、わざわざ避けたり、じっと我慢しなければならないほど怖いものですか?
  4. その恐怖により、あなたの通常の仕事や社会生活が妨げられていたり、それにより我慢できないほどの苦痛を感じていますか?

治療その1「薬物療法」「SSRI」などの薬が用いられる

社会不安障害の診断基準は、4 項目から成ります。この4項目すべてに当てはまる場合に、社会不安障害であると診断されます。

治療の第一選択は薬による治療

精神科などで、社会不安障害であると診断されたら、基本的には薬物療法が行われます。まず使われるのは、抗うつ薬の「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)」です。不安障害の治療全般に使われますが、社会不安障害に対しても、半数以上のケースで有効とされています。
数週間で効果が現れますが、社会不安障害の治療には、ある程度の期間のみ続ける必要があります。SSRIが効かない場合や、副作用が出て続けられない場合には、抗不安薬の「クロナゼパム」などが使われます。こちらも高い効果があります。また、動悸などの身体症状が現れたときには、高血圧の治療などに使われる「β遮断薬」を頓服として用いることがあります。

高血圧の治療に使われるβ遮断薬についてはこちら

治療その2「認知行動療法」いびつになってしまっている思考を調整する

薬物療法で十分な治療効果が得られない場合などは、「認知行動療法」が行われます。薬物療法と並行して行われる場合もあります。
社会不安障害の患者さんは、何らかの社会的状況に直面したときに、「私はほかの人に受け入れてもらえない」「自分が赤面していることを周囲に気づかれている」というように考えます。その結果、恥をかくと思い込み、適切な行動がとれなくなってしまうのです。認知行動療法は、このような考え方のゆがみを正すことから始めます。

「思考記録」で客観的な見方を身につける

  1. 状況/不安や恐怖を覚えた状況を記録します。
  2. 気分/生じた感情を記録し、それがどの程度の強さだったのかを数字で表します。
  3. 自動思考/当初、それをどう受け止めたかを記録します。
  4. 適切的思考/その状況に対して、ほかのもっと合理的な受け止め方を考えて、記入します。
  5. 気分の変化/適応的思考によって、当初の気分がどのように変化したかを数字で表します。

このように、患者さん自身が不安な状況を振り返ることで、自分の偏った受け止め方や対処法に気づき、それを自分自身で修正していくトレーニングになるのです。
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突然、不安感、恐怖に襲われる「パニック障害」

かつては「神経症」と呼ばれていた、強い不安によって日常生活にも支障を来してしまう病気を「不安障害」といいます。その1つが「パニック障害」です。突然「パニック発作」と呼ばれる発作が起こり、また発作が起こるのではないかと、強い不安を抱くようになります。

突然、激しい動悸や息切れがおき強烈な不安感に襲われる

パニック障害とは

パニック障害になると、場所や時間を問わず、突然激しい動惇や息切れなどの症状が起こります。そして、「何か重大な病気ではないか、このまま死んでしまうのでは」といった恐怖に襲われがちです。これを「パニック発作」といいます。
パニック発作は、心臓や肺などに何らかの異常があって起きるわけではないので、時間がたてば自然に症状はおさまります。しかし、発作を何度か繰り返すうちに脳が「また発作が起こるのではないか」 という不安が生まれてきます。これを予期不安といいます。その結果、電車に乗れなくなったり、外出できなくなり、生活に支障を来してしまいます。さまざまな調査結果から、人口の約2~5%程度の人は、生涯のうちに一度はパニック障害を経験すると考えられています。
ではなぜ起こるかという点については、現在のところ、脳の機能に一過性の異常が生じていることと、それにセロトニンという「神経伝達物質」が関与していることが理由だとされています。

パニック発作に伴う予期不安が特徴

発作の症状は、多岐にわたります。このなかで特に多くみられるのが、「心拍が速くなる」「呼吸困難」という2つの症状です。パニック発作は、時間が経過すれば自然に治まります。

パニック発作時の主な症状

  • 心拍が速くなる
  • 呼吸困難、胸の痛み
  • 気がおかしくなるのではないかと怖くなる
  • めまい
  • 発汗
  • 手足の震え
  • 腹部の不快感、吐き気

パニック発作を一度、経験すると、軽いめまいなど、ちょっとした体の変化を感じただけでも、「またパニック発作が起こるのではないだろうか」と考え、不安が高まる。すると、それが引き金となって実際にパニック発作が起こり、「死ぬかもしれない」という恐怖を感じ、その結果、ますます不安が高まるという悪循環に陥ってしまいます。

パニック障害の負のスパイラル

パニック発作を何度か経験するうちに、また発作が起きるのではないか? という不安を感じるようになります。これを「予期不安」といいます。予期不安があると、過去に発作を経験した場所や状況などで不安が高まります。それによって、実際にパニック発作が誘発されがちです。そして、発作の症状に対し、パニック障害を起こすと「どうかなってしまうのでは?」 など、極端に悲観的な解釈をします。それによって、ますます不安が強くなってしまうのです。

「広場恐怖」で生活が妨げられる

パニック発作を経験すると、多くの人は、発作を起こすと困る場所や状況に苦手意識をもつようになります。すると、そうした場所や状況を避けるようになり、乗り物に乗れなくなる、外出できなくなるなど、これまでなんともなく普通にできていたことができなくなります。これを「広場恐怖」といいます。こうした状態が長く続くと、気分が落ち込み、意欲が低下してうつ状態になっててしまいがちです。パニック障害の方の約半数は「うつ病」を合併し、日常生活に支障を来してしまいます。

診断と治療

以前は、パニック発作を経験した人が医療機関を受診しても、受診時には発作が治まっていたり、検査を受けても異常が現れないことが多いため、「異常なし」と言われて正しい診断に至らず、放置されるケースも少なくありませんでした。しかし現在は、診断基準がつくられ、それに基づいて診断されるようになってきています。ただし、「不整脈などの心臓病」「ぜんそく」「甲状腺機能の異常」などでも、似たような症状が現れることがあります。パニック障害が疑われるときは、精神科などを受診して、これらの病気を鑑別してもらうことをお勧めします。

治療は大きく2種類

パニック障害の主な治療法は、「薬物療法」と「認知行動療法」の2つです。一般的に広く行われているのは薬物療法で、これで半数以上の患者さんは、十分な効果が得られるといわれています。一方、薬があまり効かなかった患者さんには、認知行動療法が行われます。認知行動療法は、症状の受け止め方を工夫して、行動パターンを変えていく治療法です。

治療その1 薬物療法

「SSRI」を使った治療が効果をあげている

「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)」は、抗うつ薬の一種で、パニック障害の薬物療法では第1選択薬として使われています。「セロトニン」は、脳の神経柵胞から放出される神経伝達物質の一種で、神経細胞の間を移動することで情報を伝えています。
SSRIは、伝達に使われたセロトニンが元の神経細胞に戻り、再び取り込まれるのを妨げることで、神経伝達のバランスを整える薬です。SSRIは、以前よく使われていた「三環系抗うつ薬」に比べ、副作用が少なくなっています。ただし、人によっては「吐き気や下痢、眠気、性機能障害」などが生じることもあります。SSRIの服用は、発作が止まったあとも、再発予防のために1年間程度続けます。発作の起こらない状態をある程度維持してから、徐々に薬の量を減らしていきます。また、「抗不安薬」も用いられます。定期的にと服用するほか、頓服として、発作をやり過ごすのに役立てます。薬を携帯することで不安が和らぎ、発作が起きにくくなるという効果もあります。

治療その2 認知行動療法「発作に対する認識を正し、実際に行動して不安を軽減する」

パニック障害では、不安、発作、発作に対する「死ぬかもしれない」という誤った解釈から成る悪循環が起こっています。こうした状況を改善するには、「発作の症状は=体の重篤な病気で起きているわけではない、このまま死ぬわけではない」というように、考え方を修正することが役に立ちます(認知療法)。
また、実際に苦手な場面を経験することで、少しずつ慣らしていきます。これは「行動療法」の一種で、「曝露療法」といいます。例えば、電車の中で発作を起こしたために電車に乗れなくなってしまった人は、まずは家族といっしょに1駅分だけ電車に乗り、それができたら1人で近距離から乗ってみるなど、少しずつ練習していきます。

発作が起こりそうなときの対処法

不安が高まり、発作が起こりそうになったときは、抗不安薬の頓服のほかに、「自律訓練法」や「腹式呼吸」などの「リラクゼーション法」を行うのも効果があります。
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