特有のこだわりが強すぎる「強迫性障害」

「強迫性障害」は、不安障害の中の1つです。強いこだわりにとらわれて不安になり、不安を打ち消すために、さまざまな行為をせずにはいられなくなります。強迫性障害が重症化すると、今まで普通にしていたことができなくなり、家庭生活や社会生活に多大な影響を及ぼします。

強すぎるこだわりから同じ行動を繰り返してしまう

「強迫性障害」とは、ある特定の考えや衝動、イメージがわき起こり、それを打ち消すためにさまざまな行為をしてしまう病気です。例えば、外出時に家の鍵をかけ忘れたのではないかと思って、何度も家に戻って確認してしまいます。この「鍵をかけ忘れたかもしれない」という考えを「強迫観念」、何度も家に戻って確認る行為を「強迫行為」といいます。さまざまな調査結果から、生涯のうちに一度でも強迫性障害を経験する人は、人口の2%程度と考えられています。「うつ病」を併発することも多く、患者さんの生活に大きな支障を来しやすい病気です。

強迫性障害の症状

  • 不潔
  • 「ドアのノブやつり革に触れると他人の汚れがついてしまう」「公園や駅のベンチはばい菌で汚れていて、座ると病気に感染するかもしれない」など、不潔なことを極度に恐れます。
  • 確認
    「電気やガスを消し忘れたかもしれない」「忘れ物をしているかもしれない」など、不安になって何度も確認をします。
  • 加害
    「隣に居合わせた人をナイフで刺してしまうかもしれない」「自動車で誰かをひいてしまったのでは」どと思い悩みます。
  • 対称・正確性
    「右手を使ったから今度は左手を使わなければ」「家に入るときは決まったほうの足で踏み出さなければ」など、左右対称であることや、規則性などに強くこだわります。
  • ためこみ
    「いつか必要になるときがあるかもしれない」と、不要なものや壊れたものを、捨てられずにため込みます。

強迫行為をすることで悪循環に

強迫観念に似た考えが浮かぶことは、誰にでもあります。例えば「玄関の鍵をかけ忘れたような気がする。泥棒に入られたかもしれない」というようなもので、これを「侵入思考」といいます。ただ、侵入思考が出てきても、多くの人は「いつも鍵はかけている、きっと大丈夫だろう」などと考え直して、問題は生じません。ところが、侵入思考を誤って過大評価し、重大視してしまうと、不安が高まります。そして、自分でも不合理なことだとわかっているのですが、その不安に対処するため、強迫行為を行うことになります。
強迫行為を行うと一時的に不安が和らぎますが、その侵入思考に対するこだわりが強くなり、同じようなタイプの侵入思考が出やすくなってしまいます。そして、再び侵入思考が出てきたときには、強迫行為をしないと不安が治まらなくなってしまいます。強迫性障害が重症化すると、生活の範囲が狭くなるため、強迫症状にわずらわされない健康な生活が減り、ますます症状が悪化しがちです。

診断

強迫性障害が疑われる場合は、精神科などの専門医を受診します。強迫性障害は、診断基準に従って診断されます。強迫観念が不合理であることは、本人も理解しています。わかっていながら、その考えから離れられないのです。

診断基準

  1. この1ヶ月間に、繰り返し生じる考えや衝動、イメージ(無駄で不愉快で、無理やり侵入してくる、または苦痛を引き起こすようなもの) に悩まされましたか?
  2. 1が「いいえ」→4へ

  3. そのような考えはいくら無視しようとしたり取り払おうとしても必ずあなたの中にわき上がってきましたか?
  4. れらの強迫的な考えは、自分自身の心から生まれたもので、外部から強いられたものではないと思いますか?
  5. 3または4が「いいえ」→強迫性障害ではない

  6. この1ヶ月間に、何度も何度も繰り返して行い、そうすることをやめられないことがありましたか?(例:過剰な手洗いや掃除、何度も数え直したり確認したりするなど)
  7. これらの強迫的な考えや強迫的な行為は、行きすぎている、またはばかばかしいと思いましたか?
  8. これらの強迫的な考えか、強迫的な行為のどちらか、あるいは両方によって、通常の生活や職務、通常の社会的活動、他者との人間関係が明らかに障害されましたか? または、これらの考えや行為のために、1日に1時間以上費やしましたか?
  9. 6が「はい」→強迫性障害

治療

まず「薬物療法」が行われ、それで十分な効果が得られない場合は、「認知行動療法」が行われます。2つの治療法を併用する場合もあります。

  • 薬物療法
    第一選択薬は抗うつ薬の「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬) で、6~7割の患者さんに効果があるといわれています。SSRIで効果が得られない場合には、「三環系抗うつ薬」などが用いられます。
  • 認知行動療法
    本人が不安に思う事柄を一覧にして、それぞれの場面について、どのように認知しているかを医師に話してもらいます。それをもとに、考え方のゆがみを修正していきます。次に、不安を生じる場面で、強迫行為を行わずに我慢する「行動療法」を行います。
    例えば、不潔と思っているものに触れ、不安が小さくなるまで触り続けます。そして、触ったあとも手を洗うのを我慢し、普通に生活します。このような行動療法を「曝露反応妨害法」といいます。不安を生じる状況で、強迫行為という反応を起こさずに我慢することで、患者さんが徐々に自信をもつことができます。医療機関だけでなく、「ホームワーク」として自宅でも行います。

本人は、自分の強迫行為に周囲の人を付き合わせようとすることがあります。周囲の人が付き合ってしまうと、本人の強迫観念がより強固になつてしまいます。病気のことを理解し、巻き込まれすぎないようにすることが大事です。

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